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 プロジェクト活動レポート(2014.7〜2014.12)


1.プロジェクトの目的
 福島に住み続けている人々と避難した人々、県外の福島支援を行っている人々のネットワークづくりを目的とします。


2.主な実施内容
 福島を全国に繋ぐ相互支援のネットワークづくりを図るため以下の活動を実施しました。
@ ひまわり栽培希望者の募集、栽培希望ボランティアの情報交換、連絡、取りまとめ。
A ひまわり油の製造手配、在庫管理。
B ひまわり感謝祭、ひまわり写真展、その他イベントの企画、運営。
C 子どもの心のケア相談。
D 日本全国の支援団体との情報交換と活動の連携。
E 関連プログラムホームページの更新と充実。
F 関連プロジェクトのデータベースの整備と管理。
G 全国の支援団体との交流活動の企画。

これらは、「ひまわりプロジェクト」の1年間のタイムスケジュールの中で実施されました。
1〜3月  ひまわりプロジェクトの参加者募集
3〜5月  ひまわりの種発送
5〜8月  現場では、ひまわりが成長し開花
9〜10月  収穫と種の返送
11〜12月 ひまわり油の製造
2〜10月  地域間交流事業
12月    ひまわり感謝祭(福島)

 @については、発送されたひまわりの種が全国で栽培され、全国各地から収穫された種が福島に戻り、Aの作業を経てひまわり油「みんなの手」として製品化がなされています。発送件数は、最終集計で233件を数え、発送された種の量も35kgとなりました。発送件数は目標としていた200件を、また、発送した種の量も昨年の20kgを大きく上回る結果となりました。発送後の栽培者との情報交換については、EFの活用により細部にわたる連絡を取り合うことに務め、メール、ひまわりブログ、ひまわり通信の発行等を活用し随時行ってきており、今年は、栽培指導の専門家も仲間に加わり、栽培上の指導や疑問の相談にも対応してきました。
 Dについては、参加申込みが個人より団体が多く、プロジェクトの趣旨を理解し参加する団体が増加しており、「ひまわり通信」の発行、ブログの運営、ホームページでの情報交換も増加しています。地域間の交流連携を図っていくためには、EFの重要性が高まってきておりEFの充実は、次年度以降への課題となります。
 Gについては、目標の3件に九州が加わり以下の4件の交流事業が行われました。

イ.岡山県 笠岡市
 春から始まった笠岡市との交流事業は、夏のひまわりが満開の時期を向かえ、笠岡市での「ひまわりフェスティバル」に合わせて「ひまわり子ども大使」(12名)の派遣事業を行いました。笠岡市と福島市の交流事業は、大空がつなぐ交流事業として具体化し、種まき、開花、収穫期に合わせて交流イベントを行う通年型の交流事業として以下のように実施されました。
春:福島から種を送るイベント(5月24・25日)と笠岡での種まきイベント(6月1日) の実施。
夏:満開の時に笠岡市で行われる「ひまわりフェスティバル」(8月3日)への参加交流事業として「ひまわり子ども大使」(12名)を派遣。(7月31日〜8月4日)
秋:収穫された種の引渡しを笠岡ふれあい空港での航空イベント時に実施。(10月19日)
 福島から送られた種は、6月1日には、広大な笠岡干拓地に多くのボランティアを集め、種まきのイベントとして種の植え付けが行われました。
 このひまわりが8月には開花を迎え、この時期に行われる8月3日の「ひまわりフェスティバル」に向けて、福島から「ひまわり子ども大使」を送ることとなりました。7月31日から8月4日の予定で12名が参加し、笠岡でのひまわり栽培に参加している子どもたちとの交流、瀬戸内海での自然体験等が笠岡の支援グループにより行われ笠岡市との交流を深めました。
 10月には、笠岡の笠岡ふれあい空港で行われる「コスモスフェスティバル」のイベントの中でエアショー(10月19日)が行われ、スカイパークを拠点に活動している室谷義秀選手の手に種は託され、種は再び福島に戻り1年をかけた交流イベントの幕を閉じました。

ロ.埼玉県 新座市
 新座市では、障がい者団体が初年度から「ひまわりプロジェクト」に参加しており、これが広がり現在は市民団体が協働で「ひまわりプロジェクト」を支援するため「新座ひまわりプロジェクト」として取り組んでいます。障がい者施設とそれを支援する団体が中心となっており、この地元で行われる「ひまわり感謝祭」(11月7・8日)のイベントに、ひまわり油の作業を行っている障がい者施設の皆さんを「ひまわり交流大使」として派遣しました。地元の皆さんの歓迎を受け、栽培の現場を知り、「ひまわりプロジェクト」への理解を深める良い機会となりました。

ハ.北海道 札幌市
 震災以後福島支援を続けている「なおこバンド」の大西さんが呼びかけ、地元の札幌市周辺の栽培協力者の皆さんが行う地元で収穫感謝祭(10月11・12日)に、地元団体との共催団体としてコンサートの開催費用をシャロームが負担し、収穫感謝祭を盛り上げました。
11日は札幌市内、12日には南幌町と2箇所で開催され、シャロームより5名が参加し代表・顧問が福島の現状について講演を行い、福島支援を続けるなおこバンドを支えている地元の皆さんとの懇親を深める良い機会となりました。

ニ.九州 福岡市
 グリーンコープ連合が開催する「地域運動交流集会」(10月7〜8日)に参加し、ひまわりプロジェクトの紹介・報告を行い交流を深めました。

Aについては、12月20日の「ひまわり感謝祭」に間に合うようにひまわり油は出来上がり、ひまわり感謝祭で販売されました。事前予約も多く販売は順調となっていますが、発送した種の量は増加したが種の回収状況は、全国的な天候不順や鳥害、台風、干ばつ等で昨年並みの1.4トン前後に留まり、あまりひまわり油の生産量の増加は見込めません。これから搾る種もあり最終集計はできなませんが、開花率のアップ、鳥害対策の指導により収量を上げていくことが次年度への課題となっています。

Bについては、12月20日、福島市のAOZ(アオーゼ)において「ひまわり感謝祭」を開催しました。「ひまわりプロジェクト」の1年間の活動を集約した活動報告展示、ひまわり子ども大使の企画したひまわり交流会(笠岡市の龍谷高校から2名の参加)、現地でのイベント時の記録を中心にひまわり活動展示、そして、原発から4年目を向かえるふくしまの現状を考えるシンポジウム「人間回復の理論と現実―原発事故から4年目のふくしま」も開催、DCI日本代表の福田雅章氏に基調講演をいただき、パネラー、会場の参加者の活発な意見交換が行われました。その内容は、これからの「ひまわりプロジェクト」の展開に多くの示唆と希望を与えてくれるものとなりました。

Cについては、1月に試験的に実施、この結果を踏まえ、10月より開催しています。

3.実施上の問題点と解決のための方策
 初年度の、初期に予定していた事業はほぼ終了しました。特に大きな問題となることはありませんでした。今年の動向を見ながら、次年度の交流事業の候補地と事業の検討には入っていますが、交流予定地との打合せはこれからとなるため費用等については概算での予定額とならざるを得ません。
 広範囲に広がる参加者と状況変化の中で事業を展開していくことになりますので、予算の使用制限の見直しについては、随時必要となる事項が発生してくるものと思われます。
ひまわりの育て方