人権フォーラム開催報告

002 子どもの生命尊重を考えるシンポジウムを開催することで、命の大切さや子どもの人権などを学ぶ機会を広く市民に提供することとなりました。

映画監督であり、生命尊重センター長の千葉茂樹氏からは、マザーテレサのドキュメンタリー映画の撮影から見える人権尊重の話や、現在進行形で行われている福島県広野町での中学生への映像教育の現場をDVD映像と共に紹介して頂き、子どもたちに対する命の尊さなどの教育の重要性を講演して頂きました。また妊娠後に産みたいけれど産みにくいという問題を抱えている方への相談窓口などの具体的な情報提供や、首都圏開催の生命尊重に関するイベントの情報などの情報提供を行うことができました。

子どもの権利条約日本の代表であり弁護士の福田雅章氏からは、「自然および他者と共生することこそ『命の重み』」というテーマで講演して頂いきました。東日本大震災および福島原発人災の教訓などを通し、生命を尊重する“動物的・関係的人間像”への価値の転換と、自然および他者と共感的に生きることこそ、生命の尊重であり人権を守ることであるということをご教示頂きました。その中で、シャロームの「ひまわりプロジェクト」がまさに「人権を守る」活動として、とても効果的であるということが述べられ、その活動内容については、コンポーネント2のハンドブック制作の中に記載することとなりました。

ルワンダの教育を考える会の永遠瑠マリールイズ氏は、ルワンダの内戦からの実体験を元に、ルイズ氏の半生を講演して頂きました。福島に留学しルワンダ帰国後、内戦により難民となってしまった際に福島から留学生として受け入れてくれたことがきっかけで、福島に今も在住しており、ルワンダの子どもたちのためにルワンダに学校を作る活動をしている活動を紹介して頂きました。戦争は人権を踏みにじること、当たり前の毎日が大切なことを学ぶ機会となりました。

シャロームの災害支援センター長である吉野裕之の講演では、シャロームでの災害支援の活動を通じ、また吉野自身が家族を京都に避難させており、その実体験も含めながら講演を行いました。震災に関する子どもたちの人権を守ることにつながる活動を中心に、保養プログラムや放射線測定とその情報提供活動を紹介し、そこから見えてくる子どもたちの発育発達における低下してしまった「生きる力」をきちんと養うすべと、他地域に先んじて福島が得た教訓であり、次の災害への備えを啓発することができました。

パネルディスカッションにおいて、会場の方との意見交換等、予定時間を過ぎても論議尽きないほどの盛り上がりをみせ、人権フォーラムは盛況のうちに終了しました。

ご来場頂きました皆様、ありがとうございました。

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